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Debianに別れを告げGentooに移った顛末

思い返せば2007年頃のサーバ移転以来、ずっとDebianのお世話になってきた。 当時から見ても情けないスペックの省スペースデスクトップマシンで自宅サーバ運用をしていたので、そういったしがらみは大いにあった気がする。 ただそんな事情を差し置いても、安定性や明快さの観点でDebianはサーバ用途に理想的なディストリビューションだと思っていた。

転機は、Debian 8 “Jessie”のリリースだった。 詳細を省いて煙に巻く言い方をすれば 宗教上の理由 で、systemdを忌避している。 このsystemdがJessieで標準のinitシステムとして採用されてしまって以来、じわじわと肩身が狭くなっていくのを感じてきた。 新しいメジャーバージョンがリリースされる度に余計な神経を使うようになり、SysVスタイルのinitスクリプトに不具合を見かけるようになった。 きっと、このままでは未来はない。

また別の観点では、ポイントリリースモデルに徐々に扱いづらさを感じ始めていた。 若い頃と違い、今ではサーバ管理作業そのものに対するモチベーションはすっかり下がってしまった。 数年おきとはいえ、リリースノートに目を通しつつ非互換の有無を精査しながらのアップデート作業は、可能なら避けたい部類の負担になっていた。 そして億劫になりLTSのお世話になりがちになるものの、それだって結局は先延ばしに過ぎない。

systemdからの逃避先として最初に浮かんだのはBSDだった。 しかし経験がほぼないに等しいBSDをぶっつけ本番で、とは考えられなかった。 Devuanという選択肢もあったけれど、どうも乗り気にはなれなかった。

考えた末に、Gentooで行くことにした。 昔デスクトップ環境として使っていたことがあるので多少の勘は残っていそうだし、ローリングリリースというのも好都合だった。

期待通り、セットアップ作業全体を通じて概ねトラブルはなかったのだけど、メモリに関しては大誤算をした。 VPSの物理メモリが1GBで、swapはまあ1GBも取っておけば大丈夫だろうなんて思っていたら、GCCのアップデートがメモリ不足でビルドできなかった。

Recent gcc versions have been known to take 1 GB to 1.5 GB of RAM per job.

MAKEOPTS - Gentoo Wiki

腹を括ってパーティションを切り直し、swapを4GB確保した上で再セットアップした。 平時の負荷なんて知れてるので、盛大にswap outしてでも乗り切れるならそれで良い、という割り切り。

本番運用に入ってみて、ディストリビューションを変えるなんて冒険をしたわりに意外と不安はないな、なんて思ったのだけど、考えてみればこの1年あまりずっと低レイヤーの保守作業はやってきたわけなので、当然と言えば当然だった。