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2003-01-17

道端に男と女。決して友好的とは思えぬ空気を挟んで見詰め合う二人。どうも様子がおかしい。思わず足を止める。女がこちらに気付く。男はこちらを気にしつつも、女を見詰め続ける。俺は二人を交互に見遣る。

どれくらいの時間が経ったろうか。女の視線の先が気になって仕方無くなったらしく、男がちらりとこちらに目を遣る。その瞬間だった。女がすぐ後ろの自動車の下に潜り込んでしまったのは。

男が視線を戻すと、そこには既に女の姿は無い。車の下の暗がりに身を潜める女の姿に気付いた男は、俺に再び視線を送る。興奮の後ろに些か落胆の色が見え隠れしていた。「ったく...」とでも言いたげな視線であった。俺は少しの満足感と、それと同じ程度のばつの悪さを咀嚼しながら、再び歩き出す。男は再び女に熱い視線を送る。女の表情はもはや窺い知ることも出来ない。

今日は暖かい一日だった。